碁器(碁笥)の仕上・木取り・寸法、碁器箱、盤覆について
碁器(碁笥)について
仕上げの種類
- 生地仕上げ
生地(きじ)仕上げとは素材の本来持つその特性・木目の美しさを生かした仕上げです。主に高級品に多くあります。 - 色付仕上げ
色付仕上げがすべてそうであるとはいえませんが、一般的に生地のまま仕上げると色むらができるとか、何か欠点がありそれを隠すために色付仕上げにします。従ってお手ごろ価格のものに良く用いられます。 - 拭きうるし仕上げ
生地漆を拭くように磨き上げる技法で、木目を際立たせます。漆の故にその耐久性は特筆すべきものです。木目を生かすという点で主にケヤキの碁笥に施されます。
木取り
- 柾目
原木の芯と外側のシラタという部分をはずして後の木材の半径部分で製作したものを言います。かなりの直径の太さの原木を要求されます。主に高級碁笥に用いられます。
注・シラタ・・・木材の外側の木の皮に近い部分でまだ木質が熟成せず木質は弱く、中の心材と比べて白い部分を言います。 - 板目
原木の芯を含め材木の全体を用いた木取りです。比較的お手ごろ価格の碁笥に用いられます。
寸法
碁器自体の大きさは材質により一定ではないが、中に入れる碁石の厚味(号数)により次のように区分される。
中 | ~22号の碁石を入れる大きさ |
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大 | 22~30号の碁石を入れる大きさ |
特大 | 30~36号の碁石を入れる大きさ |
超特大 | 36~40号の碁石を入れる大きさ |
超超特大 | 40号以上の碁石を入れる大きさ |
※普及品お碁器(栗・プラスチック)等にはそれに見合った厚さの碁石(~36号位まで)を入れることが多いので特大サイズまで用意されている。
逆に本桑のように高級な碁器には22号の普及石を余り入れないので、中・大などのサイズは用意してない。
碁器箱について
碁器を収納する箱で桐製が多く、特大用、超特大用がある。高級碁器に用いることが一般的で、そのため、中用、大用はない。
盤覆について
『ばんおおい』と読む。盤を急激な乾燥から防ぐと共に外傷を予防し、また見た目にも高級感をかもし出す。桐製のものと、布製のものがある。